大阪京橋周辺の地価動向

ここ数年で日本を訪れる外国人観光客数が増加しているニュースをよく耳にするようになり、それとともにインバウンドやインバウンド需要という言葉も馴染みのものとなりました。

そこで不動産投資にも影響する「インバウンド」および「インバウンド需要」とは?どのような意味かを説明します。インバウンドとは内国に向かうという意味で、インバウンド需要というと海外から日本を訪れる外国人による需要という意味になります。最近まで中国人による爆買いが話題となっていました。ニュースでも家電量販店などで大量の品物を購入する姿がたびたび報道され、特集番組も組まれました。

日本政府観光局(JNTO)が2016年に発表した2015年の訪日外国人消費動向調査によると、2015年の訪日外国人旅行客は前年の約1,341万人から47.1%増の約1,974万人と大幅に増加しています。訪日外国人全体の旅行消費額も、前年の2兆278億円から3兆4,771億円と71.5%増加しました。日本政府は2020年の外国人旅行客を2,000万人とする目標が前倒しでほぼ達成できたことを受けて、目標をこれまでの二倍に相当する4,000万人に上方修正しています。

大阪でも外国人観光客数が近年大幅に伸びており、大阪観光局の統計によれば、来阪外国人観光客数は2014年が375.8万人、2015年が716万人、そして2016年には941万人と2014年と比較して二倍以上の伸びを示しています。実際に大阪の宿泊施設は供給不足の傾向が強まっていて、ホテル代が高騰しています。このようなインバウンド需要は不動産業界でも注目されていて外国人による不動産投資が増えており、この傾向が大阪の地価にも反映されています。とくに京橋駅周辺には観光スポットが多数あります。長さ約2.6km、600の店舗が軒を連ねる日本一長い商店街である天神橋筋商店街、大阪くらしの今昔館、天神橋筋商店街のすぐ近くにあり、年始には初詣客で賑わう大阪天満宮、また有名なグリコの看板があり、看板と同じポーズで記念写真を撮る外国人が数多く見られます。2016年の京橋の地価は、平均で38万9400円/m2と前年比で+4.15%上昇しています。坪単価は127万7355円/坪です。地価がもっとも高いのは大阪市中央区城見2-2-6で94万/m2、坪単価は310万7438円/坪です。これは前年比で13.25%の上昇となります。

日本政府が今後も観光立国を目指す政策を堅持すること、2020年の東京オリンピック開催により観光先として日本全体が今後も注目され続けると見込まれることから京橋周辺の地価も堅調に推移するものと予想されます。

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