大阪の地価を坪単価で調べると見えてくること

大阪は、全国の地価相場ランキングを都道府県別に並べていくと東京都についで全国2位の高価格地域となっています。平成29年の集計で平均すると、坪単価はおよそ85万円となり、東京都の平均約300万円には及ばないものの、神奈川県の平均約78万円よりも高額となっています。
その理由は、大阪市を中心とした都市圏が日本で第2位の規模を有していること、東京都を除く東日本よりも全体的に集積度が高いため、地価が上がりやすい条件が整っていることなどが挙げられます。
それでは大阪市内および周辺地域の地価はどのような傾向があるのかを確認していきましょう。なお、数値においては平成29年度の公示地価を元に示しております。
大阪市内で最も平均坪単価の高い区は中央区となります。その平均価格は約718万円で、この価格は東京都内の都心3区に次ぐ価格で渋谷区や新宿区と同水準のレベルです。全国2位の規模の都市圏の中心地であるということで、その他の政令指定都市よりも中心地域の地価はかなり高額となっていることがわかります。
さらにランキングを上位から見ていくと、1位の中央区に次いで高いのが「北区」「西区」「阿倍野区」となります。北区は大阪最大の繁華街である梅田を有しており、再開発により超高層ビルが林立している商業の中心地として活況を呈しています。北区の平均坪単価は約665万円です。
西区は大阪市内でも最も勢いのある成長著しい区で、オフィス街や若者向けのショップが多数立地しており、プロ野球球団の本拠地でもある大阪ドームも西区に立地しています。阿倍野区は、現在の日本において最も高さのある超高層ビルが再開発によって建設されたことからも有名です。新しい商業地やタワーマンションも盛んに開発がされており、居住希望者が増加している地域です。西区の平均坪単価は約240万円、阿倍野区の平均坪単価は約178万円となっております。
一方で比較的地価の低い区もあります。西成区や大正区、西淀川区など、市内の南部の地域に集中しております。これらの地域では坪単価がおよそ平均して50万円前後となっており、中心部の3分の1から10分の1程度です。
このため大阪市内においては、北部の方が高く、南部のほうがやや安くなるという傾向が見えてきます。住宅地の雰囲気や住みやすさに関しては個人の感覚による部分もありますので、土地の価格だけでは判断できるものではありませんが、ある程度の見当がつけられるものとして考えて良いでしょう。

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